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徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 生嶋 健司; 酒井 宏典; 池田 修悟; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 75(Suppl.), p.33 - 35, 2006/08
現在、f電子の多極子自由度を起源とする新しい秩序状態に注目が集まっている。本研究でわれわれが対象としたNpOにおける低温秩序相の存在は1950代には既に知られていた。しかし比熱に大きな飛びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気モーメントが存在しないこの奇妙な秩序相の存在は、その後半世紀以上にわたり多くの謎を投げかけてきた。最近、この秩序相が高次の八極子による秩序である可能性が議論され、その起源にあらためて注目が集まっている。そこでわれわれはこの系では初めてとなるNMR測定を実施し、微視的観点からこの秩序変数の同定を現在進めている。発表では新たに合成した単結晶試料での角度分解したNMR測定の結果を中心に報告する。
徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志
Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.929 - 930, 2006/05
被引用回数:3 パーセンタイル:17.99(Physics, Condensed Matter)本研究で対象としたNpOの低温での秩序相は、転移点で比熱に大きな跳びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないことから、その秩序変数は長い間謎であった。ところが最近、この秩序相が八重極モーメントによる新しい秩序状態である可能性が指摘され注目を集めている。そこで本研究では、この秩序相の起源を明らかにすべくNpOにおけるNMR測定を行った。その結果、秩序相において2つの異なる酸素サイトが出現すること、さらにこのとき観測される特異な超微細磁場が、縦triple-型反強四極子構造を反映した磁場誘起反強磁性モーメントによるものであることを明らかにした。これらの結果は共鳴X線散乱の結果ともよく一致しており、この系における縦triple-型多極子秩序の存在を微視的観点から強く支持するものである。
久保 勝規; 堀田 貴嗣
Journal of the Physical Society of Japan, 75(1), p.013702_1 - 013702_4, 2006/01
被引用回数:11 パーセンタイル:56.33(Physics, Multidisciplinary)常磁性相における帯磁率に対する軌道縮退の効果を平均場近似の範囲内で調べる。ある結晶場下では、磁気モーメントは2つの独立したモーメント、例えばスピンモーメントと軌道モーメントの和になる。そのような場合、帯磁率は2つの異なるキュリー・ワイス則の和になり、キュリー・ワイス則からずれる。そのような振舞いは、電子系の基底状態や、電子系の基底状態において観測されることが期待される。この理論の適用例として、UOとNpOの帯磁率の温度依存性の違いの説明を試みる。その結果、この温度変化の違いはNpOの八極子モーメントの効果として、自然に理解できることがわかった。
久保 勝規; 堀田 貴嗣
Physical Review B, 72(13), p.132411_1 - 132411_4, 2005/10
被引用回数:37 パーセンタイル:77.56(Materials Science, Multidisciplinary)NpOの八極子秩序の起源を探るために、ネプツニウムの軌道と酸素の軌道から構成される微視的なモデルを提案する。このモデルの多極子秩序の可能性を調べるために、われわれは-軌道間の跳び移り積分に対する4次摂動論を用いて、有効多極子相互作用モデルを導出した。この有効モデルを数値的に解析した結果、反強八極子秩序が起こる傾向を見いだした。
久保 勝規; 堀田 貴嗣
Physical Review B, 71(14), p.140404_1 - 140404_4, 2005/04
被引用回数:62 パーセンタイル:87.28(Materials Science, Multidisciplinary)NpOの秩序相を微視的な観点から理解するために、-結合描像に基づいた面心立方格子上の電子モデルを調べた。まずはじめに強結合極限での有効多極子相互作用モデルを導出し、それを数値的に解析することにより、モーメント間とモーメント間の相互作用が基底状態で有効に働いていることがわかった。さらにこれらの相互作用のみを残した簡単化したモデルに対して平均場近似を適用した結果、NpOでは縦型のtriple- 八極子秩序が、多極子相互作用とモーメントの異方性によって実現していることがわかった。
徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志
Physical Review Letters, 94(13), p.137209_1 - 137209_4, 2005/04
被引用回数:78 パーセンタイル:90.09(Physics, Multidisciplinary)NpOの低温での相転移は、比熱に大きな跳びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないことから、その秩序変数は長い間謎であった。ところが最近、この秩序相が八重極モーメントによる新しい秩序状態である可能性が指摘され注目を集めている。そこで本研究では、この秩序相の起源を明らかにすべくNpOにおけるNMR測定を行った。その結果、秩序相において2つの異なる酸素サイトが出現すること、さらにこのとき観測される特異な超微細磁場が、縦triple-q型反強四極子構造を反映した磁場誘起反強磁性モーメントによるものであることを示した。これらの結果は共鳴X線散乱の結果ともよく一致しており、この系における縦triple-q型多極子秩序の存在を微視的観点から強く支持するものである。